平成15年5月8日放送

一日も早い沈静化を願い
〜SARSに対する石垣市の姿勢〜

 

今大変大きな影響を与えていますSARSのことについて、私の考え方を申し上げたいと思います。


 このSARSという言葉ですが、これは英文で書いた文字を頭文字をとりSARSといいます。正式には重症急性呼吸器系症候群という意味で、新型肺炎などとも呼ばれており、コロナウィルスというウィルスによりの感染が広がっていることが分かっています。

 このSARSという新型肺炎が今世界中に蔓延しようとしています。大きな保健衛生上の課題としてWHO(世界保健機関)や各医療機関、研究機関が取り組んでおり、一日も早く効果的な対策が確立されるよう強く望まれています。

 SARSは、私達と大変親しい台湾でも流行が勢いをつけており、すでに死亡者も十名を超え、台湾政府が厳重な防疫体制をとっているところです。しかし未だに勢いが衰えず患者が増えています。そこで石垣市はSARSが台湾や世界で沈静化するまで、台湾からのクルーズ船来航を自粛して欲しい旨の申し入れをスタークルーズ社に対し文書で行いました。小さな島だけに万が一SARSの発生があった場合には、計り知れない経済上、産業上、保健衛生上の影響が予想され、このような処置をとることはどうしてもやむを得ないことだと考えています。このことは多くの市民に是非ご理解願いたいと思います。
 

5 月5日のクルーズ船来航の際には市の職員、とりわけ健康福祉センターや港湾課の職員に大変頑張ってもらいました。また、保健所や病院の医師、看護士、検疫の担当官などが直接乗船し、船内での様々な検疫業務を行いました。船内で検温を行いさらに乗客に細かく話を聞いたり見たりしながら感染・発病の有無の調査をしています。その結果、全員異常なしということで下船が許可され、半日の観光を終えて沖縄本島へ向け出航しています。石垣市は、さらに全員にアルコールによる手の消毒も行ってもらいました。これは手を介して伝染するという感染経路は遮断することができたことになります。各国際空港では毎日のように大勢の方々が入国しています。そこでは体調のチェックや検温などは行っていますが、手を消毒するような検疫体制はとってはいません。その点、石垣市は全国に先駆けて特に厳しい防疫体制をとったことになります。SARSの発病者は一人も上陸しておらず、また船内にもいなかったことから、この石垣市にSARSウィルスが持ち込まれたということはありえないと考えています。しかし、いわゆる風評被害というものも観光上などで一つの不安材料となりますので、厳重な対応や、この様な対策を行っていくことが、これからも場合によっては必要かと思われます。

 しっかりした対応をすることで既にベトナムでは沈静化に向かっています。そういう中で近いうちにSARSウィルスの感染は沈静化し、撲滅され、この病気自体がなくなると思いますが、常に私たちは健康上注意をする必要があるということを教えられた気がします。台湾には私達の姉妹都市の蘇澳鎮があり、友好港として花蓮港とお付き合いをしています。このように台湾と石垣市民との様々な交流、あるいは戦前からの長い付き合いを考えても、来航自粛要請により私達と台湾の人々との友情や交流が、いささかも後退するものでは決してありません。台湾でのSARSウィルスの沈静化を私達は心から望み、そしてまた台湾でも安全な、安心な状態がひと時も早く回復することを石垣市民として強く望んでいます。また市民の皆さんへ正確な、正しい理性的な知識で対応していただきたいと望みます。

 

(市長のおはようロマンメッセージ5月8日放送分の要旨です。)

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