平成15年7月8日放送
平和を心から願い
〜戦争を体験した県民の思い〜

6,7,8月は、今から58年前の太平洋戦争や沖縄戦など含め、戦争や平和について考えなければならない時期です。


 去った7月4日、今年も尖閣列島で戦時中遭難された方々の慰霊祭が、遺族の方々で行われました。石垣市でも6月23日には、慰霊の日にちなみ八重守の塔で戦没者追悼式および平和祈念式を行いました。この八重守の塔は、昭和42年に大浜信泉先生が会長をしておられた南方同胞援護会の方々が中心になり沖縄遺族連合会、八重山市町会そして多くの市民の支援等により現在の場所に建立されました。そこには、沖縄戦で亡くなられた670余の方々が祀られていましたが、昭和44年に改めて日露戦争から沖縄戦に至るまでの軍人・軍属あるいは戦闘協力者などを含む、約千名を合祀し、現在では1,670人余の御霊を祀っています。この八重守の塔で、毎年6月23日に慰霊追悼式や平和祈念式典を行ってます。この八重守の塔ですが、バンナ岳入り口にどこからでも見えるように建ってます。戦争に関する様々な慰霊碑や塔を、多くの市民、観光客、来島する方々には是非目にしてもらいたいです。そういう中で、戦争があったことを伝えることができ、こういった悲惨な戦争について多くの人々に訴えることができるのです。 沖縄本島では平和の礎に約24万人の方々の戦没者や戦争に関して亡くなった方々の全ての名前が記銘されています。そういう方々は、当時無念の死を遂げ、本当に残念な思いであの世に逝かれたことになります。今、この24万人の方々が「戦争をもう決して行ってはいけない」と強く訴えているような気がします。

 石垣でも石垣島事件、戦争マラリア、あるいは尖閣諸島での戦時遭難者の問題等が 思い出されます。特にマラリアのことについては、当時の軍の命令により、マラリアの有病地帯に強制的な疎開があり、一1945年に約半年間で3,600人余の方々がマラリアで命を落としました。それは、軍の命令による疎開 が大きな原因となっていますが、未だに国はそれを認めておらず、また遺族の方々はそれに対して納得せず、国に対して様々な補償問題を提起しているところです。
 今、私達が大変気にしていることは、国会で審議されている、自衛隊のイラク派遣です。これはイラク復興支援特別措置法という名称で、一般的にイラク支援法と呼ばれています。

 このことについては、多くの世論等があります。世論調査では、イラクへ自衛隊を派遣すべきと答えた人は46パーセント、派遣すべきでないと答えた人が49パーセントという数字がでました。この答えがちょうど二分している点から、イラクに対する自衛隊派遣について国民の間でも大きな議論になっていることが分かります。しかし、イラク派遣について国会で十分に審議されたかという質問には、十分審議されたとする人は15パーセントですが、不十分と答えた人が72パーセントでした。つまり、国会で十分に審議されず、内容もあまり知らされないまま、イラクに対する派遣が決まろうとしているのではないかと考えられます。そしてイラク戦争は、「大量破壊兵器がイラクに存在するため」ということをアメリカ大統領や、イギリス首相などが最大の根拠にし、戦争が始まりました。しかし、それは未だに見つかっておらず、この戦争の根拠が本当に何だったのかと考えさせられます。結局戦争・紛争地帯に自衛隊は送らないとしていますが、最も皆が恐れることは、自衛隊の中にも犠牲者がでるのではないかということです。戦場に行くことは、大変危険が伴うので、一番心配しているのは自衛隊員本人であり、その家族の方々であり、またそれを見てる国民の目ではないかと思います。今日本は、平和の時代ですが、私達は戦争を体験した沖縄県民として、世界で起きている紛争、戦争状態を一刻も早く終息し、平和になることを心から願わずにはおれません。

 

「市長のおはようロマンメッセージ」7月8日放送分要旨です。


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