61.廃村・安良(やすら)村跡


安良村跡の御嶽〔平成元年〕

 平久保半島北部の東海岸には、明治45年(1912)に廃村となった安良村跡が残っています。そこには井戸、御嶽、屋敷跡、古文書を手掛かりに発見された「泉」、古い御嶽のようすをしのばせる岩山の拝所などがあります。
 石垣島における近世の村跡としては、ほかに野底村跡があります。いずれも歴史を現場で物語ってくれる大切な場所です。取り分け、安良村跡は、比較的良好な状態で残っており、子どもたちにとっては、島の歴史を肌で感じることができる場所でもあります。
 また、一帯には、比較的豊かな自然が残っており、動植物の学習や島の成り立ちを考えるうえで貴重な、沖縄県で最古の地層であるトムル層についても学ぶことができます。
 安良村跡を含めた地域は、牛馬が草をはむ風景とともに歴史・自然を学ぶ場としての活用が期待されています。
 平成19年(2007)5月には、「安良村跡の御嶽」および、その周辺に生育している「ハスノハギリ群落」は、石垣市の文化財に指定されています。

文:松村順一
写真提供協力:松島昭司
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