ヒナを拾わないで!

更新日:2020年04月28日

 

 春から夏にかけて、野鳥が繁殖シーズンを迎えるこの時期、地面にいるヒナを見つけて、巣から落ちて迷子になっているか弱っていると思い「保護したがどうしたらよいか?」との相談がよくあります。

 しかし、そのヒナは迷子になったり、弱っているのではありません。

 巣立ちしたばかりのヒナ(=巣立ちビナ)は、しばらく親鳥と一緒に暮らし、エサの取り方や飛び方、コミュニケーションの取り方など自然界で生きるのに必要なことを学びながら成長していきます。

 巣立ちビナは、上手く飛べずに地面に降りて休憩したり、親鳥が運んでくるエサを地面で待っていることがあります。

 巣立ちビナを保護することは、親子を引き離すことになってしまいます。実際に、少しでも人間の臭いが付いてしまったヒナに親鳥は近付かず、結果ヒナが弱って死んでしまうこともあります。

 また、野鳥は数羽ふ化しても全部が巣立って成鳥になれるわけではありません。小さく弱いヒナは、他のヒナとの生存競争に負けて巣から落ちてしまうことがあります。

 野生動物の中には、小さな野鳥を捕えて食べて生活している動物もたくさんいます。

 「かわいそうだ」と思う気持ちは大切ですが、自然界は食物連鎖で成り立っています。自然のルールと思い、むやみに人が介入しないことが必要です。

 野鳥のヒナを見かけた際は、手を出さないで、そっとしておいてくださるようお願いします。

【参考】

※鳥獣保護官理法により、許可無く野鳥を捕まえることは禁止されています。

※怪我をしているなど、明らかに様子のおかしい野鳥を見つけた場合は沖縄県自然保護課自然保護班(098-866-2243)へ連絡してください。

 カンムリワシなど天然記念物の場合は、石垣市文化財課(0980-83-7269)へ連絡をお願いします。

 

 

この記事に関するお問い合わせ先

市民保健部 環境課 自然環境係
〒907-8501 沖縄県石垣市字真栄里672番地
電話番号:0980-82-1285

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