グリーストラップについて
グリーストラップについて
グリーストラップ(グリース阻集器)について
建築基準法施行令、水質汚濁防止法、下水道法等により、汚水に油脂類が多量に含まれる場合は、下水道施設を損傷したり汚水処理機能を阻害しないようにするため、グリーストラップを有効な位置に設置する必要があります。
グリーストラップとは
グリーストラップとは、排水中の油脂分を分離・貯留して油脂を排水管や下水管に直接流さないようにする装置です。
グリーストラップの設置について
1.ラーメン店や焼肉店などの飲食店のほか料理店など、業として行う事業場には必ずグリーストラップを設置してください。また、設置場所は掃除のしやすい場所に設置してください。
2.グリーストラップの容量計算は、公益社団法人空気調和・衛生工学会規格「SHASE-S217-2016グリース阻集器」に基づいて計算を行ってください。
3.容量計算は店舗全面積に基づく選定を標準として機種選定をしてください。
4.清掃の周期について阻集グリースは7日以上、堆積残渣は30日以上で計算してください。
5.設置するグリーストラップは容量50L以上(許容流入流量37.5L/min以上)のものを設置してください。
グリーストラップの維持管理について
グリーストラップは、排水中の油脂分を分離・収集し、油脂分の少ない排水だけを下水道に流すための装置です。そのため、グリーストラップ内には油脂が溜まるため、必ず定期的な清掃を行わなければなりません。
点検清掃を怠るとグリーストラップの機能を十分に発揮できず、多量の油脂分を含む悪質な汚水が排水管に流れ込むことになりますので、適切な頻度で点検清掃を行うように心がけましょう。
グリーストラップの清掃頻度
1.バスケット(金網かご)に溜まったゴミの清掃は毎日行ってください。
2.分離した油脂(阻集グリース)の清掃は、1週間に1回程度(多いときは毎日)除去してください。
3.グリーストラップの槽内の沈殿物(堆積残渣)は、1ヶ月に1回以上清掃し、除去してください。
グリーストラップの清掃時に出てきたゴミは、産業廃棄物となりますので、容器に保管し、産業廃棄物取扱業者へ回収等の処理を依頼してください。
グリーストラップへの処理装置は追加しないでください。
既設のグリーストラップに、グリースを分解する菌を投入してばっ気したり、オゾンなどを利用してばっ気する処理装置を追加設置しないでください。設置すると、グリーストラップで集めたグリースが攪拌により再び下水道に流れ込むことになり、グリーストラップの効果が失われ、下水道管の汚濁や詰まりにつながります。
公共下水道へ放流する汚水の基準について
石垣市の公共下水道へ放流する水質の基準について
石垣市の公共下水道へ放流する汚水の水質基準について、下水道法及び石垣市下水道条例により定められています。一部を抜粋して紹介します。
検査項目 | 内容 | 基準値 |
温度 | 公共下水道に流入する水温 | 45度未満 |
PH |
水素イオン濃度 PH7を中性として、酸性かアルカリ性かを判断する指数 |
5を超え9未満 |
BOD |
生物化学的酸素要求量 水中の汚濁物質(主に有機物)が、微生物によって分解される酸素の量 |
600mg/L未満 |
SS |
浮遊物質量 水中に存在する固形粒子の量水の濁りの度合いを判定し水質汚濁の指標として用いる |
600mg/L未満 |
ノルマルヘキサン | ノルマルヘキサン(動物性油脂)の含有量 | 30mg/L以下 |
更新日:2021年10月07日