令和8年度 戦跡めぐり 実施報告
~過去から未来へ繋ぐ平和へのバトン~
石垣市教育委員会では、平和への意識を高める取り組みとして、慰霊の日の前後に市内の遺跡を巡る「戦跡めぐり」を実施しています。
今年は「過去から未来へ繋ぐ平和へのバトン」をテーマに取り組みました。
▢開催概要
日時:2026(令和8)年6月14日(日曜日)
講師:石堂徳一氏(八重山平和祈念友の会 会長)
巡見先:1)名蔵白水の戦争遺跡群
2)川平湾の特攻艇秘匿壕群(とっこうていひとくごうぐん)
3)フルスト原の無蓋掩体壕跡(むがいえんたいごうあと) ほか
▢現地学習と戦跡の現状
講師から、戦時下の強制避難によるマラリアや食糧難に苦しんだ住民の生活、川平湾の特攻艇秘匿壕の建設背景や当時の状況について説明があり、参加者は熱心に聞き入っていました。
現在、石垣島には70ヶ所の戦争遺跡が確認されていますが、戦後81年を経て風化や崩落、消失が進んでいます。今回の見学でも以下の現状と課題を参加者ともに確認しました。
・名蔵白水の戦争遺跡群
現地に残されていた鉄鍋は、経年劣化による腐食・破片化が著しく進行しています。
・川平湾の特攻艇秘匿壕群
壕内部の崩落が年々深刻化しており、柵が設置され、現在は内部への立ち入りが禁止された状態です。
・ヘーギナー壕・三連結壕
密林を抜けた先にある2つの壕の内、ヘーギナー壕は現在壕口部分が崩落しており進入が困難なため、三連結壕のみ見学しました。壕の素掘り部分は、岩盤に亀裂がみられたり、壁面は剥落しており、崩落が心配されたため、コンクリートで構築された部分をヘルメットを着用し、懐中電灯で先を照らしながら内部を確認しました。
・フルスト原の無蓋掩体壕跡
この無蓋掩体壕跡は、沖縄県内で唯一現存が確認されている無蓋の掩体壕跡です。今回、約15年ぶりに伐採整備を行い、「コ」の字となった形状に加え、土盛や石積などを確認。維持・保存には多大な労力を要する現状も判明しました。
▢実施写真の紹介
名蔵白水の戦争遺跡群
入り口での説明風景
かまど跡とうつわ、鉄鍋の破片
山道を慎重に登る参加者
川平湾の特攻艇秘匿壕群(とっこうていひとくごうぐん)
秘匿壕の前での説明
壕内を覗く参加者
ヘーギナー壕・三連結壕
三連結壕(A壕)前での説明
壕内の見学
フルスト原の無蓋掩体壕跡(むがいえんたいごうあと)
無蓋掩体壕(石積・土盛の前)での説明
参加者の感想(アンケートより)
・調べ学習だけでは感じることができなかった壕の空気感で当時を想像して心が痛くなった(10代)。
・若い人の参加もあり未来への希望を持てた(60代)。
・普段自然は豊かとかきれいという目で見がちですが、戦跡という目で見ると、その自然の中に避難生活する過酷さが想像されたり、いつもと違って見えて貴重な体験でした(30代)。
・中・北部の移民(戦前・戦後)史跡が知りたい(60代)
▢戦跡めぐり配布資料
令和8年度の戦跡めぐり及び過去の配布資料を以下に添付しています。
個人・団体で戦跡めぐりを行う際の参考資料としてご利用下さい。その他の目的でのご利用になりたい方は、石垣市教育委員会文化財・市史編集課へお問い合わせ下さい。
令和8年度戦跡めぐり 配布資料 (PDFファイル: 4.0MB)
令和7年度戦跡めぐり 配布資料 (PDFファイル: 6.4MB)
※戦跡めぐりの場所は私有地が含まれている場合があります。訪れる際は所有者等の許可を取ってから立ち入るようお願いします。
この記事に関するお問い合わせ先
教育部 文化財・市史編集課
〒907-8501 沖縄県石垣市字真栄里672番地
メールフォームによるお問い合わせ








更新日:2026年06月17日